手品のタネに⁉…超音波でカードが動く、東大が開発したシステムが面白い
東京大学の荒川岳斗大学院生と牧野泰才准教授、篠田裕之教授らは、超音波でカードを動かしたり、裏返したりする非接触ハンドリングシステムを開発した。カードを並べたメッシュの裏から超音波を当て浮かせた状態で操作する。アミューズメント用途などに提案していく。
超音波を透過するメッシュを通してカードを操作する。メッシュの下には超音波素子を並べた超音波アレイを配置する。カードの四隅に超音波を当てて浮かし、そのまま移動させる。並進や回転、カードを立てて揺らすことができた。
カードは立った状態で表裏の両側から音響放射を受ける。カードを挟むように力が生じるため立ったままの姿勢を維持できる。実験では2グラムのカードを操作できた。90度の直立を目標とした場合は93・0度プラスマイナス0・2度。45度を目標角度とすると43・3度プラスマイナス0・2度で保持できた。
空気を介しているため完全には静止しない。だが超音波の広がりが局所的なため、風による操作よりも精密に動かせる。用途は手品などのアミューズメント利用が考えられる。カード形状に限らず、軽い物体の非接触操作に提案していく。
日刊工業新聞 2025年07月03日